「労働って確かに数値化が難しいよね。」
「人工知能を使ってその人の総合スコアを数値化する試みもあるよね。」
「大切なのは200年の近代組織の結果では足りないということだよね。」
わかります、その分析。
こんにちは、【お金を稼ぐ人】です。
みなさん、労働というとどんなイメージをもたれていますか。
組織の中の労働には生理、心理、社会、経済、権力、分配のそれぞれ全く
別の側面があります。
約200年間の歴史のある近代組織が世界中で展開されてきましたが、
社会主義も、資本主義も、何となく上手くいってない感があるのは、
上記の6つの組織内の労働の側面のどれかだけを
より良いものにしていけば、いいんだ!という主張だからです。
例えば、マルクス社会主義は搾取する者からの生産手段の収用が
経済以外の側面で全く変える事ができず、
労働する者の状況をなんら変えられないことが明らかになった時に
は破綻しました。
これに対し、エルトン・メイヨーさんは
職場における人間関係、つまり心理的側面と社会的側面が
支配的な側面であるとしました。
確かにメイヨーさんの名言である
「手だけを雇うことはできない、人間がついてくる」は正しいです。
しかも仕事が集団内の人間関係を変えます。
しかし、メイヨーさんとその人間関係学派は
言ってしまえば、人間関係第一主義に陥り、
労働の経済的側面と権力的側面を無視して破綻しました。
心理学の父であるエイブラハム・マズローさんは
人の欲求は階段状であるとしました。
要求それぞれは、満たされるにつれて重要度を減少させ
次の段階の欲求の重要度を増していくという感じです。
マズローさんは生理的・経済的欲求を最下段に、
自己実現の欲求を最上段に持ってきました。
これを生物学の時間に高校生の時に学んでから、
心理学を学んでいる際も、
こうして経営学を学んでいる際も取り上げられる
素晴らしい洞察です。
しかし、マズローさんも気づかなかった
一見満たされたと思われた欲求に突如として訪れる
変化があります。
それは、生に絶対はありませんので、
満たされていた欲求が急速に不足した時に
不足になれていた時以上に
不満を増大させ、やる気を失わせる力を強めることです。
今まで年収3000万円貰っていた人が、
急に300万円にガクッと下がったら、
ずっと300万円で生活している人以上に
不満の増大とやる気の喪失があるのは目に浮かびますよね。
マズローさんは生にその変化があることに
特にこの理論上は気づいていなかったんです。
以上のように組織の中の労働に関わる研究者は
自分の思いついた理論上で人間、組織、労働を捉えがちです。
しかし、実際の生身の人間、現実の組織と労働に関しては、
生理、心理、社会、経済、権力、分配のそのどれもかけては
持続的に成立し得ないのです。
だから、私は○○主義が嫌いです。
それだけを考えておけばいいなんてものはないんです。
なぜなら、200年研究者が束になっても
まだまだ現実の組織内の労働を的確に捉え切れなかったからです。
経営者になる前に、このことに気づいてよかった。
だから、お金だけ稼ごうとしても長続きしないんですね。
自分が忙殺されないことが何よりも大切ですね。
組織を作る前に、自分ひとり組織で
生理、心理、社会、経済、権力、分配について
意識して、その都度、その時点の6つを満たしながら
仮説を考え出し、行動し、
戻ってきたフィードバックから改善行動を行っていきます。
あなたは、生理、心理、社会、経済、権力、分配を意識していますか。
以上、【お金を稼ぐ人】でした。
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