「理性的に動いている人間は感情を生み出す前頭葉が十分に発達している人間だよ。」
「脳は一つの生態系のようなものである。って言ってた生物学者がいたな。」
「人生の途中で前頭葉が欠落してしまった人の観察から様々なことが判明したよ。」
分かります、その分析。
こんにちは、【人の信用を深くする人】です。
自暴自棄という言葉はもうどうでもいいや、究極は
自殺や他殺などを起こすこととして捉えています。
瞑想を半年間続けていますが、前頭葉を育てている感覚がありますね。
「自分とは何か?」という問いにはさまざまな答えがあると思います。
私は前頭葉を育て、自分らしい選択肢をしていく人生の過程そのものだと
今の時点では思っています。
なぜなら、良習慣を身につけていくうちに、私らしい行動が取れる素である
前頭葉が徐々に発達していっているのが、わかったんです。
ノーベル賞を受賞したジェラルド・エルデマンは
「脳は一つの生態系のようなものである。」と言っています。
私は、人生の前半戦はずっとこのいわゆる自然環境の生態系に
自分の力が発揮できる分野はないか試行錯誤していました。
大学を地方の自然豊かな場所を選んだのも、
最初に就職した会社を沖縄本社の微生物の生態系を研究する会社に就職したのも。
マレーシアに2年半マングローブの保全をしているNGOを支援したのも、
すべて、生き物と生き物の関わり合いである生態系に興味があったからです。
しかし、一番身近な自分の脳という生態系を悪習慣で破壊していたので、
外部支援なんて深くできるわけはなかったわけです。
まあ、それでも出来ることをしてきて今があります;
神経学者で神経科医であるアントニオ・ダマシオの書いた
『デカルトの誤りー衝動、理性、人間の脳』
では、一般的に考えられている常識が覆された
エリオットという脳科学の分野では
有名なエピソードの一つである被験者が出てきます。
結論として、意思決定は理性によるものでなく、感情によるものである
ということがエリオットのエピソードで明確になりました。
エリオットは元々知性が高く、博識で、社交性にも富んでいました。
しかし、脳腫瘍が見つかり、前頭葉の切除手術を受けることになるんです。
そして、手術後、エリオットはダマシオの診察を受けると
I.Q.は平均以上で、図形や数の記憶力にも非常に優れていた。
しかし、数時間も言葉を交わして気付いたのが、
エリオットがとても無表情だったことです。
手術後は日常生活に支障をきたすようになり、
エピソードとしては以下の通りです。
1.何かに取り組もうとしても集中できない。
2.すぐにどうでもいい些細なことに気を取られる
3.職場で書類の整理を始めると、中身を読み始めてしまい、進まない。
4.そもそも、絶対に書類整理するぞと意志を固めるまで丸一日費やしてしまう。
5.「昼食にしよう」決断するにも数時間を要する。
6.なけなしの貯金を、わけのわからない投資にまわしてしまう。
7.妻と別れ、家族全員が反対する女性と結婚して、すぐに離婚した。
要するに分別のある意思決定をできなくなっていたわけです。
お恥ずかしいですが、この手術をした後のエピソードが多量飲酒等の悪習慣を
身につけていた私のエピソードにそっくりです。
前頭葉の切除手術してないのに、自分で痛めつける悪習慣を行うなんて、
浅はか極まりないですな。
いやー、前頭葉の生態系を育てるのってすげー大切だな。
また、ダマシオが災害時の悲惨な写真をエリオットに見せてみても、
エリオット自身が普通ならば感情を動かされる凄惨な写真であることは
理解できても、彼自身は見ても何も感じないと発言しました。
そこで、ダマシオはエリオットの意思決定に問題が生じたのは
感情がなくなったことに重要な関係があるのではないかと思い、
調査、研究を開始しました。
その結果、ダマシオは
目の前にある選択肢は無意識のうちに
その時点で最良な選択肢が感情によってわかるという
『ソマティックマーカー仮説』を後に提唱します。
そこから発展して最新の研究結果については
本人のTEDがありますので、興味のある方はどうぞ。
非常に聞きやすい英語です。
感情を失った人間が、理性的な人間でなく、自暴自棄な人間であるという
観察研究の結果は私の経験からも納得です。
やはり、私は人生の最後まで良習慣を積み重ねていきます。
あなたは、自暴自棄な行為をしたことがありますか。
以上、【人の信頼を深くする人】でした。
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